小松左京「果しなき流れの果に」

どうにも読み進めにくくって、なかなか通読できない作品が、何冊かあります。何度も挑戦するんだけど、いつも途中で断念してしまう…。私にとって、そんな作品のひとつが小松左京の「果しなき流れの果に」でした。

takubonの大好きな1冊。ことあるごとに「もう読んだ?」って聞かれ、「まだ」と答えること早や数年(^-^;)

脳内で映像変換しにくいところが、読み進めにくい理由のひとつ。いつも第三章もしくは第四章の途中で挫折してしまっていましたが、「わからなくても、とにかく一度最後まで読んでみて。」とtakubonに執拗に勧められ、わからない部分はわからないまま保留して読み進めてみたら…むむむ、なるほど!

やっと、やっと読み終わりましたが、読み終わってすぐ、また、最初から再読に突入。目の前の霧が晴れるような、薄皮が一つずつ剥けていくような、読むほどクリアになってくる世界観。

ディテールを確認しながら、何度も読み返せる、スルメのような作品。
まずは、通読してみること。その通りでした。

果しなき流れの果に

広瀬正「マイナス・ゼロ」

先日、たまたま本屋で手に取った文庫本。広瀬正の「ツィス」。リクエスト復刊した作品らしい。題名にひかれ、音楽もの?と手に取ったら、あんまり得意じゃないSFものだった(笑)。

我が家ではtakubonが書籍購入担当なので、「読んでみたいな」とリクエストすると、「マイナス・ゼロは?読んだことある?」というので、「ツィス」の前にその「マイナス・ゼロ」を調達してもらった。

takubonに薦められるSFものは、どれもハードで、なかなか読み進めらないものが多いのだけど、これは、もう、自分でもビックリする勢いでイッキ読みしてしまった。

めちゃめちゃ面白かった!これは、私にとってはSF作品というより、純エンターテイメント作品でした。途中から先が読める展開になってくるんだけど、それでもそれを確かめたくてグイグイ読んじゃった。中盤以降、最終局面前までの加速感(私の読む速度)がすごかった(^^;)
こんなに、トイレ行く時間も惜しいくらい夢中で読める本って、最近なかったかも!

知らない時代の空気感が伝わって来るようなディテールがいい。映像的というか、立体的というか…。さらっと素材感のある文章。こういうの好き。

これが長編処女作だったなんて!
ジャズできるひとって、器用なひとが多いな…なんて思っちゃった。

この作品は映画化の話も持ち上がり、脚本まで完成したものの、企画は没になってしまったとか…もったいない…
http://channel.slowtrain.org/movie/column-isan/isan_bn/isan1112.html

あぁ…はやく「ツィス」も読みたい!
あ、先日出たらしい、ヴォネガットの作品集「追憶のハルマゲドン」もチェックしなきゃ…


売るべきか…売らざるべきか…

ちょっとネットで調べものしてたら、我が家にあるアル書籍が、発売当初の10倍以上の価格がついていることがわかった。

売るべきか…売らざるべきか…
あ、でも、コレはtakubonの本です。

そのブツは、1980年代に発行された「初版」ものですが、その当時で定価○千円ナリ。それが今10倍以上ですよ!って、いうか、その当時(たぶん彼は中学生)、そんなに高価なコアな書籍を購入していたtakubonも、なんかスゴイけど…この手の本、takubonた〜くさん持ってるらしいのよね…

復刊される前に売っちゃったほうがいいと思うけど…。この活字の美しさ…あきらかに、デジタルフォントと違う佇まいで、これを手放すのはかなり惜しい…

たぶん、takubonに相談したら「売っちゃえ」って言うと思う。3年くらい前に同じようにプレミアがついて価格高騰していたある書籍は、手放そうかどうか迷っている間に復刊して、すっかりありがたみのない価格になってしまった。

売るべきか…売らざるべきか…

Kurt Vonnegut「国のない男」

Amazonで注文した本が届いた。カート・ヴォネガット(Jr.) の「国のない男」。他にも書籍やら&CDやら注文したのに…なぜかこれだけ先に1冊届いた。

届いてしまったら、読まないことには何も手につかなくて…とりあえず、一気に読んじゃった。(きっとこれから何度もじっくり読むことになるだろう。)

あぁ…
ヴォネガットは死んでしまった…けど、生きてる。
今この瞬間に彼は死んでしまっているけど、ほかの多くの瞬間には生きている…ことをしみじみ実感。

トラルファマドール星人の言葉を借りれば「人が死ぬとき、その人は死んだように見えるにすぎない。過去では、その人はまだ生きているのだから。」

http://www.vonnegut.com/

もう新作が読めないことだけが非常に残念。


※この本の原文のいくつかは以下のページで読むことができます。
http://www.inthesetimes.com/archives/vonnegut/


 
かなり前のエントリーでも引用したことがあるけど、ヴォネガットの言葉にこれまでどれほど救われてきたことか…Thank You Mr. Vonnegut.

氷点

TVドラマって、毎週時間を拘束されるので、基本的に見ないのだけれど…。2夜連続ONLYというので、つい見てしまった…ドラマ「氷点」の第1夜。

あらすじを知っているせいかな?イマイチな感じが否めなかった…。のは、高校生の時にみた、いしだあゆみの夏枝の方が、憂いがあって、はまっていたような気がする…だけなのかもしれないけど。

氷点」「続 氷点」は、中〜高校生の時に何度も読み返したっけ…(でも、中〜高校生の時以来、手にしていない…)。三浦綾子作品は氷点に限らず、エッセイも含めほぼ読破している。だって、母の書斎にずら〜っとならんでいたんだもん。
(takubon母も、三浦綾子フリークらしい…が、まだ、話しをふったことはないんだよね…)

道産子ですから(^_^;)。

毒麦の季作品としては「氷点」より「毒麦の季」の方がインパクトあったんだよな…三浦綾子作品、今再読したら印象違うのかしら…

三浦綾子に限らず、実際に北海道に在住していた作家の作品は、北海道の厳しい自然(ほとんどは冬について)の描写が、痛いくらいに身に沁みて理解できる。最近、有島武郎の『カインの末裔』をあらためて読んで、「あ〜、あたしって道産子なんだな…」と思った。それは、祖父や祖母の話を、幼い頃に聞いていたからかもしれない。今となっては、家屋も交通も、大変快適に整備されて(特に都市部は)、冬の暮らしもそれほど苦痛には感じないけれど…

しばれ方が半端じゃないと、寒いんじゃなくて、痛いんだよね…。凛とした空気の冷たさ、幼少の頃体験した厳冬の稚内の吹雪、陸別もカッキーンって感じで、寒痛かったなぁ…。潔い寒さがチョット懐かしくなった…。

と、言いつつ、灯油が高騰している昨今、この内地(本州)で、厳冬期の到来に恐れおののいていたりするんですが…(^_^;)

読書の秋

takubonは割と読書家(の部類に入ると思う)。ジャンルが幅広い。お陰で、ついつい偏ってしまいがちな嗜好を広げて、いろいろ読む機会を得ることができる。ちなみに、そのtakubonの一番のお気に入りは、ギャビン・ライアルの『深夜プラス1』(原題「Midnight Plus One」)だそうだ。彼は、台詞をそらんじてしまうほど、読み込んでいる。何度読み返しても、面白いそう…。もう、表紙もはずれかかって、バラバラになりそうな1冊。私は2度ほど通読してるけど、そんなに夢中になれなかった。今読めば、印象違うかな…と思って、本棚をあさってみる…

で、探しても×2無い。takubonに探してもらったら…目にとまったらしい村上春樹。全作ひっぱりだしてきてテーブルに積み上げた。「コレ、読むから、ココに置いておいて」と言う。

あれ〜懐かしい。

takubon「ponはどれが好き?」
pon「『蛍』
takubon「え?!そうなの?おいらは鼠シリーズだなぁ。『1973年のピンボール』が一番好きかな…」

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はじめての作品は『ノルウェイの森 』(^_^;) 中学生の時だったかな…。でも、その後、takubonの書棚にあった短編集に収められている『蛍』を読んで、ビックリしたんだっけ…

今日、お昼を食べながら、ついつい、テーブルに積み上げられている中から、1冊、読んでしまった、デビュー作『風の歌を聴け』。で、何度か読んでるはずなのに、今日、はじめて気がついた。ヴォネガットに似てる…って。

takubonが『深夜プラス1」を何度も読み返すように、私はヴォネガット。ヴォネガット作品は(文庫で出ているモノ)は、全て所持している。(って、いうか、takubonが好きだった影響で、読み始めたんだけど…。結婚してみたら、CD同様ダブっているのが結構あった…)特に『スローターハウス5』は、何度も何度も読んでいる。

何度も読み返している別々の作品が、微妙につながってしまった感動というか、何で今まで気がつかなかったのか不思議…というか、なんというか…妙な興奮につつまれる。

そういうものだ。

最近映画化されて、あちこちで話題になっている『ブラック・ダリア』も、ついでに引っ張り出してみた。これも大学生の時、読んだなー。恐かった…。J.エルロイの、暗黒のロスシリーズ。でもシリーズ最後の、『ホワイト・ジャズ』は、完読していない。どうにも読み進めにくくって。いつも途中で断念してしまう。今回こそは…と思って、テーブルに積み上げておいたのでした(^_^;)

あ、ロス・マクドナルドの『さむけ』『ウィチャリー家の女』も積んどこ。

2015年1月
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